監修東京女子医科大学 整形外科 特任教授 猪狩 勝則 先生
青和会 井上整形外科 リハビリテーション部 副部長 倉田典和 先生
ピラティスの動きをベースとした、関節リウマチ患者さんのためのオリジナルエクササイズです。
関節リウマチ患者さんの筋力や関節の可動域を維持するためには、適度な運動が重要です1)。
リウマチエクササイズでは関節への負担や1日の生活リズムを考慮し、椅子に座って行う運動を中心とした朝、昼、夜のエクササイズプログラムをご用意しています。また、動きに慣れてきた方には、さらにダイナミックな動きを取り入れた応用編もご用意しています。体調やその日の気分に合わせて、リラックスして取り組んでください。
関節の可動域や痛みの感じ方などには個人差があります。主治医と相談しながら、無理なく続けていきましょう。
用意するもの:椅子/タオル
手、足から上半身へと少しずつ体を動かしていくプログラムです。体をゆっくりほぐしながら、一日をスタートさせましょう。
用意するもの:椅子
上半身の伸びや膝、股関節の運動など全身を動かしていくプログラムです。呼吸に意識を向けながら、気持ちよく行っていきましょう。
用意するもの:椅子(ベッドやソファなどでも可能です)
手、顔、首などにセルフマッサージを行い、就寝前の体を緩めていくプログラムです。椅子やベッドに腰かけながら、リラックスして行いましょう。
用意するもの:椅子
より本格的にピラティスを楽しみたい方のためのプログラムです。手や足の運動から全身のひねりの運動など、よりダイナミックに全身を動かしていきます。
※応用編には複雑な動きが含まれます。ご自身の体調と向き合いながら、痛みを感じる手前の可動域で心地良く行なっていきましょう。体調に合わせて、朝、昼、夜のプログラムを繰り返していただいても結構です。
●東京女子医科大学 整形外科 特任教授 猪狩 勝則 先生
適度な運動が筋力やからだの機能の維持に役立つことはよく知られていますが、関節リウマチの病勢を落ち着けたり、関節破壊の進行を抑える効果も明らかになっています2、3)。しかし関節リウマチに罹病してしまうと一般の方と同じ運動することが難しい場合も少なくありません。そこでリウマチ患者さんのためのエクササイズを開発しました。一般のリウマチ患者さん用のエクササイズに加え、より複雑な動きを含む応用編もご用意しています。過度な負荷にならない程度の運動強度に設定していますので、心地よく感じる範囲で身体を動かして無理なく続けてください。
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青和会 井上整形外科 リハビリテーション部 副部長 倉田典和 先生
近年関節リウマチの治療は薬物療法の進歩により、寛解を達成することが可能となって来ています。しかしながら、未だ完治には至っておらず、関節リウマチと上手に付き合っていくことが求められます。関節機能を維持しながら変わらぬ日常生活を行い、より高いQOL(生活の質)を保ち続ける為には、身体機能とくに筋肉のコンディションがとても大切です。
リウマチエクササイズ~ピラティス編~は、発症間もない方から長年のリウマチ歴がある方まで多くの患者さんに安心して行っていただけるよう関節の動きに配慮いたしました。朝、昼、夜それぞれのタイミングで行っていただけるよう、メニューも分けております。皆様の身体機能を保つために、このエクササイズをお役立ていただけたら幸いです。
●SOU+(ソウプラス)テクニカルマネージャー 兼 恵比寿店店長 野宮 唱鼓さん
20代で自身も酷い腰痛を経験し、リハビリから発展していったピラティスと出会う。根本的な「身体の使い方の修正」の重要性を感じ、繰り返し丁寧に身体を動かしていくことで、身体の不調の改善や、コンプレックスだったボディラインの変化も実感する。現在は、スタジオでのレッスン、指導者育成のほか、テレビ番組など多数メディアでも活躍中。