調理工程をらくにする

監修静岡福祉大学 社会福祉学部 健康福祉学科 教授 田崎 裕美 先生

料理を楽しくする自炊のメリット

関節リウマチによって、料理が好きなのに調理道具が使えなくなって料理をしなくなったという人は少なくありません。
料理をすることは食材調達のための買い物で外に出る機会もあり、一日三食、違うものを作って食べることで日々の刺激にもなるため、自炊がおすすめです。
しかし、料理をする上で正確な計量が必要だったり、重い器具を使用したりなど、関節リウマチ患者さんにとって難しい作業が必要な場合もあります。
そこで今回は、安全で楽しく料理を続けていただくために、便利な調理道具の活用法をご紹介いたします。

調味料を測りやすくする

正確に分量を計測したいけど、計量スプーンが持てない場合は、平らな場所に置いたまま、上から覗くだけで計量値(メモリ)が見える計量カップを使ったり、デジタルはかりに乗せた容器に調味料を追加していく方法で分量を測るといいでしょう。
また、先にすべての調味料を混ぜておくと、調理がらくになります。

軽い調理器具を使う

重い物を持つのは関節に負担がかかります。調理器具はなるべく軽いものに変えることをおすすめします。また、全ての材料が入った状態で調理器具を動かそうとすると大変ですが、「鍋」、「材料」、「液体(出汁や調味料)」を分けて運ぶとらくになります。特に液体(出汁や調味料)は重いので、アルミ鍋のような軽い小さな鍋を別で用意した後、材料の入った鍋を入れるようにすると、関節の負担が軽くなります。

安全に加熱調理をする

ガスコンロでは飛び火したときに、回避行動を取ることができない場合も考えられます。可能であれば直接火を使用する器具を避け、IHクッキングヒーターや電子レンジを使うことをおすすめします。
IHクッキングヒーターはガスコンロと同じように火を使わずに調理できますが、電子レンジの場合は少し工夫が必要です。

ポイント① 加熱のムラができないようにする

電子レンジのお皿の周囲部分は中心よりも熱が入りやすいので、熱が通りやすい玉ねぎのような食材は中心に、熱が通りにくいじゃがいもなどは外側に置くようにしましょう。
また、深いお皿を使うと上下で熱の入り方が異なることがあるので、途中で混ぜながら熱の通りを確認してください。

ポイント② 蒸気の逃げ口を作る

電子レンジは食材を直接熱する機器なので本来お皿は熱くなりません。しかし、食材の熱や蒸気がお皿に伝わるとお皿も熱くなってしまうので、ラップはふんわりとかけて隙間を作り、持ち手となる部分に蒸気がたまらないようにしましょう。

まとめ

調理工程で危ないのは、熱くなった調理器具がうっかり体に触れてしまうことです。関節に負担がかかる器具は軽いタイプや持ちやすいタイプに変更し、可能であれば直接火を使わない電子レンジをうまく活用することで、安全で楽しく調理をしましょう。
※掲載商品に関するお問い合わせは受け付けておりませんのであらかじめご了承ください。

監修

静岡福祉大学 社会福祉学部 健康福祉学科 教授 田崎 裕美 先生
「福祉のための家政学」と「乳幼児・高齢者のための食育」を専門としている。静岡県焼津市にて、焼津市食育推進計画策定委員長(2006~)、焼津市健康づくり推進協議会副委員長(2011~)、社会福祉法人まごころ理事(2014~)などを務める。
静岡福祉大学産官学連携センター依頼事業。